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title: 熊野筆とは｜産地・歴史・作り方と、熊野町で作られた筆6本
description: 熊野筆とは、広島県熊野町でつくられる筆です。江戸時代末期の始まり、1975年の伝統的工芸品指定、穂首づくりの12工程、筆の毛の違いを出典つきで解説し、熊野町で作られた大筆・中筆・小筆・面相筆・かな筆の6本を写真で紹介します。
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# 熊野筆とは｜産地・歴史・作り方と、熊野町で作られた筆6本

熊野筆とは、広島県熊野町でつくられる筆です。江戸時代末期の始まり、1975年の伝統的工芸品指定、穂首づくりの12工程、筆の毛の違いを出典つきで解説し、熊野町で作られた大筆・中筆・小筆・面相筆・かな筆の6本を写真で紹介します。

2026.10.20

![左から大筆「墨華」、大筆「一揮掃雲」、中筆「研精」、小筆「蓬莱山」、面相筆「いたち面想」、かな筆「清芬」](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-6-brushes.jpg)

左から大筆「墨華」、大筆「一揮掃雲」、中筆「研精」、小筆「蓬莱山」、面相筆「いたち面想」、かな筆「清芬」

竹の幹をひと息に引く太い線から、葉の先や絵に書き添える名前のような細い線まで。水墨画では、描きたい線に合わせて筆を選びます。大筆1本だけでは描ききれない場面も、続けているとよく出てきます。

この記事では、日本の筆づくりの町として知られる広島県熊野町の「熊野筆」について、産地・歴史・作り方・筆の毛の性質を、組合や町の公式情報をもとに整理します。そのうえで、熊野町の筆メーカーが作る筆6本（大筆2本・中筆・小筆・面相筆・かな筆）を、写真とカタログの仕様で紹介します。

この記事で分かること

- 熊野筆とは何か（産地・始まり・伝統的工芸品の指定）
- 熊野筆がどう作られるか（穂首づくりの12工程）
- 羊毛・イタチ・馬毛など、筆の毛の違い
- 熊野町で作られた筆6本の特徴と、水墨画での使いどころ

## 熊野筆とは

熊野筆（くまのふで）は、広島県安芸郡熊野町でつくられる筆です。江戸時代末期に始まり、1975年に筆として全国で初めて国の伝統的工芸品に指定されました。英語では「KUMANO Fude (Brushes)」と紹介されています。

### 広島県熊野町でつくられる筆

熊野筆事業協同組合は、熊野筆を書筆・画筆・化粧筆・刷毛としています。組合の調査では、町内の組合員が扱う筆の販売量は、令和4年度で毛筆320万本、画筆680万本、化粧筆1,400万本でした（出典：[熊野筆事業協同組合「よくある質問」](https://www.kumanofude.or.jp/about-kumano-fude/faq/)）。

町で筆の仕事に携わる人は約2,000人で、町の人口（約23,000人）の1割ほどにあたります（令和4年度）。組合は、国内の筆の生産量を「日本一」と紹介しています（出典：[熊野筆事業協同組合「熊野筆について」](https://www.kumanofude.or.jp/about-kumano-fude/)）。伝統工芸士は、2026年9月末の時点で11人です（出典：[熊野筆事業協同組合「伝統工芸士」](https://www.kumanofude.or.jp/traditional-craftsman/)）。

### 始まりは江戸時代末期の出稼ぎと筆の行商

熊野町の筆づくりは、農閑期の出稼ぎから始まりました。江戸時代末期、町の人たちは農作業のない時期に、奈良県の吉野地方や和歌山県の紀州地方へ働きに出ていました。その帰りに奈良地方で筆や墨を仕入れ、帰り道の町や村で売り歩いたのがきっかけです。

やがて筆づくりの技術を学んで町へ戻る人が現れ、そこから筆づくりが広まりました。広島藩が奨励したこともあり、熊野町は筆の産地として育っていきます（出典：[熊野町「熊野筆の歴史」](https://www.town.kumano.lg.jp/11/3/1/1/4508.html)）。

### 1975年、筆として初めて国の伝統的工芸品に

1975年（昭和50年）5月10日、熊野筆は当時の通商産業大臣（現在の経済産業大臣）から伝統的工芸品に指定されました。筆として全国で初めての指定です（出典：[伝統的工芸品産業振興協会「熊野筆」](https://kougeihin.jp/craft/1007/)・[熊野町](https://www.town.kumano.lg.jp/11/3/1/4497.html)）。

2025年（令和7年）5月1日には、「熊野地域の筆製作技術」が広島県の無形民俗文化財に指定されました。「盆混ぜ」と呼ばれる毛の混ぜ方の技法と、工程ごとの分業が特色とされています（出典：[熊野町](https://www.town.kumano.lg.jp/11/3/1/4497.html)）。

なお「熊野筆」は、熊野筆事業協同組合が2004年に取得した団体商標です。「熊野筆®」を名乗れるのは、組合が定める基準を満たし、組合の認証・登録を受けた筆だけです（出典：[熊野筆事業協同組合](https://www.kumanofude.or.jp/about-kumano-fude/)）。

## 熊野筆の作り方｜穂首づくりの12工程

筆の先の、毛を束ねた部分を「穂首（ほくび）」といいます。熊野筆事業協同組合は、書筆の作り方を大きく12の工程に分けて説明しています。古くは73の工程があるともいわれてきました（出典：[熊野筆事業協同組合「書筆ができるまで」](https://www.kumanofude.or.jp/about-kumano-fude/how-to-make-shohitsu/)）。

### 下仕事・台仕事・仕上げの3段階

12の工程は、次の3つの段階に分かれます（出典：[筆の里工房「熊野筆ができるまで」](https://fude.or.jp/jp/kumanofude/flow/)）。

| 段階 | 工程 |
| --- | --- |
| 下仕事 | 選毛・毛組み、火のし・毛もみ、毛そろえ、逆毛・すれ毛取り、寸切り |
| 台仕事 | 練り混ぜ、芯立て、衣毛巻き、糸締め |
| 仕上げ | くり込み、仕上げ、銘彫刻 |

下仕事で毛を選り分けて整え、台仕事で毛を混ぜ合わせて穂首の形にし、仕上げで軸に取り付けて銘を彫ります。

### 芯に衣毛を巻き、麻糸で締める

穂首は、芯になる毛の束に、上質な「衣毛（ころもげ）」を巻いて作ります。衣毛には、穂先を美しく見せるとともに、芯の短い毛が外に出ないようにする役目があります。最後に根元を麻糸で締め、焼きごてを当てる「糸締め」で穂首が仕上がります。

伝統的工芸品の熊野筆には、守るべき技法も定められています。たとえば「火のし・毛もみ」の工程ではもみがらの灰を、「寸切り」では「寸木」とはさみを使います。毛は「練りまぜ」で混ぜ合わせ、糸締めには麻糸を使います（出典：[伝統的工芸品産業振興協会「熊野筆」](https://kougeihin.jp/craft/1007/)）。

### 穂首を一人で作れるまで最低10年

熊野町の博物館「筆の里工房」によると、工程のなかでいちばん難しいのは、最初の選毛・毛組みです。工程のほとんどは手作業で、穂首を一人ですべて作れるようになるまでには、最低でも10年かかるといいます（出典：[筆の里工房「熊野筆Q&A」](https://fude.or.jp/jp/kumanofude/qa/)）。

## 筆の部位と毛の性質｜羊毛・イタチ・馬毛

筆の説明やカタログには、「原毛」「穂丈」など見慣れない言葉が並びます。ここでは、後で6本の仕様を読むときに役立つ言葉を押さえておきます。

### 穂首の部位の名前

筆は、墨を含ませる「穂首」と、手で持つ「軸」に大きく分けられます。穂首は先から順に「命毛（いのちげ）」「のど」「肩」「腹」「腰」と呼ばれます（出典：[筆の里工房](https://fude.or.jp/jp/kumanofude/flow/flow1/)）。

作り手のカタログの図では、軸の上の端に吊るすための「かけひも」と「コツ」があり、穂首と軸のつなぎ目の部分を「だるま」と呼んでいます。

### 羊毛・イタチ・馬毛の違い

熊野筆の穂首には、ヤギ・ウマ・シカ・タヌキ・イタチ・ネコなどの毛が使われます。今回紹介する6本に使われている毛の性質を、熊野町の説明からまとめると次のとおりです（出典：[熊野町「筆の毛について」](https://www.town.kumano.lg.jp/11/3/1/1/4523.html)）。

- 羊毛：実際には山羊（ヤギ）の毛です。柔らかく細いながら弾力があり、墨をよく含みます。
- イタチ：弾力があり、穂先がよくまとまり、すべりも良い毛です。
- 馬毛：胴毛（おなかの毛）・たてがみ・天尾（あまお）など、ほぼ全身の毛が使われます。胴毛は衣毛や小筆の芯になり、尻尾の付け根のあたりの毛である天尾は、たいへん弾力があって腰の強い筆になります。
- タヌキ：穂先の弾力がとても強く、仮名や日本画、化粧用の筆に使われます。

### 2種類以上の毛を合わせた筆（兼毫）

性質の違う毛を合わせた筆を「兼毫（けんごう）」といいます。熊野筆事業協同組合の説明では、羊毛の筆はやわらかく、兼毫の筆は中間のかたさ、剛毫（ごうごう）の筆は腰が強い、と分けられています（出典：[熊野筆事業協同組合「こどもFAQ」](https://www.kumanofude.or.jp/about-kumano-fude/faq-for-children/)）。

今回の6本のうち、イタチの毛だけで作られているのは清芬だけで、ほかの5本は2種類以上の毛を合わせた筆です。一揮掃雲は、天尾・狸・羊毛・ハラ毛（腹の毛）の4種類を合わせています。

## 熊野町で作られた筆6本

ここからは、熊野町の筆メーカーが作る筆のなかから、大筆2本と、中筆・小筆・面相筆・かな筆の6本を紹介します。仕様は作り手のカタログの記載によるものです。カタログでは、筆を「楷書向き」「中字用」「細字・漢字用」「仮名用」など書道の用途で分類しています。

![6本の筆を並べた写真。左から、焦げ茶色の竹の軸に黒いかけひもの大筆、明るい色の竹の軸に青いかけひもの大筆、竹の軸に青いかけひもの中筆、斑のある竹の軸に橙色のかけひもの小筆、黒い軸の面相筆、朱色の軸のかな筆](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-6-brushes.jpg)

左から大筆「墨華」、大筆「一揮掃雲」、中筆「研精」、小筆「蓬莱山」、面相筆「いたち面想」、かな筆「清芬」

カタログの「原毛」は穂首に使っている毛、「直径」と「穂丈（ほたけ）」は穂首の太さと長さを表します。大筆には、穂首の長さの区分として「短鋒」「長鋒」なども書かれています。

### 大筆「墨華」｜イタチ・羊毛

![焦げ茶色の竹の軸に黒いかけひもが付いた大筆「墨華」の全体と、イタチと羊毛を合わせた穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-bokka.jpg)

大筆「墨華」。左が全体、右が穂先

墨華（ぼっか）は、イタチと羊毛を合わせた大筆です。カタログでは「楷書向き」とされ、「腰が強く、穂先が少し短めで初心者に最適」と説明されています。穂首は直径10.5mm、穂丈47mmで、穂首の長さの区分は「短鋒」です。

焦げ茶色の竹の軸に、黒いかけひもが付いています。弾力のあるイタチの毛と、墨をよく含む羊毛を合わせた筆です。

### 大筆「一揮掃雲」｜天尾・狸・羊毛・ハラ毛

![明るい色の竹の軸に青いかけひもが付いた大筆「一揮掃雲」の全体と、4種類の毛を合わせた穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-ikki-soun.jpg)

大筆「一揮掃雲」。左が全体、右が穂先

一揮掃雲（いっきそううん）は、天尾・狸・羊毛・ハラ毛の4種類の毛を合わせた大筆です。カタログでは「楷書向き」とされ、「腰が強く、楷書向き」と説明されています。穂首は直径10.5mm、穂丈57mmで、6本のなかでいちばん長い穂首です。穂首の長さの区分は「長鋒」です。

明るい色の竹の軸に、青いかけひもが付いています。熊野町の説明では、天尾はとても弾力があって腰の強い筆になる毛、タヌキは穂先の弾力がとても強い毛とされています。

### 中筆「研精」｜羊毛・馬毛

![竹の軸に青いかけひもが付いた中筆「研精」の全体と、羊毛と馬毛を合わせた穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-kensei.jpg)

中筆「研精」。左が全体、右が穂先

研精（けんせい）は、羊毛と馬毛を合わせた中筆です。カタログでは「中字用」に分類され、「硬めで、まとまりのある線が書けます」と説明されています。穂首は直径8.0mm、穂丈40mmで、大筆2本に次ぐ太さです。

軸は竹で、青いかけひもが付いています。墨をよく含む羊毛に馬毛を合わせた筆で、カタログの説明どおり、硬めでまとまりのある線が持ち味です。

### 小筆「蓬莱山」｜イタチ・馬毛

![斑のある竹の軸に橙色のかけひもが付いた小筆「蓬莱山」の全体と、イタチと馬毛を合わせた穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-houraisan.jpg)

小筆「蓬莱山」。左が全体、右が穂先

蓬莱山（ほうらいさん）は、イタチと馬毛を合わせた小筆です。カタログでは「細字・漢字用」とされ、「穂先が良く効き、書き易い筆です」と説明されています。穂首は直径6.5mm、穂丈30mmです。

斑（ふ）の入った竹の軸に、橙色のかけひもが付いています。穂首に使われているイタチの毛は、弾力があり、穂先がよくまとまる毛とされています。

### 面相筆「いたち面想」｜イタチ・馬毛

![黒い軸の面相筆「いたち面想」の全体と、イタチと馬毛を合わせた細い穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-itachi-mensou.jpg)

面相筆「いたち面想」。左が全体、右が穂先

面相筆（めんそうふで）は、穂先がとても細い筆です。繊細な線や細部を描くのに使われ、その名前は人物の顔を描くのに使ったことに由来するといわれます（出典：[武蔵野美術大学 造形ファイル「線描筆」](https://zokeifile.musabi.ac.jp/%E7%B7%9A%E6%8F%8F%E7%AD%86/)）。

いたち面想（いたちめんそう）は、イタチと馬毛を合わせた面相筆です。カタログでは「穂先が良く効き、極細の線が書けます」と説明されています。穂首は直径4.0mm、穂丈21mmで、6本のなかでいちばん短い穂首です。軸は黒です。

### かな筆「清芬」｜イタチ

![朱色の軸のかな筆「清芬」の全体と、イタチ毛の細い穂先の拡大](https://www.sumieart.art/hubfs/kumano-fude-seifun.jpg)

かな筆「清芬」。左が全体、右が穂先

清芬（せいふん）は、イタチの毛だけで作られたかな筆です。カタログでは「仮名用」とされ、「穂先が良く効き、極細の線が書けます」と説明されています。穂首は直径2.5mm、穂丈25mmで、6本のなかでいちばん細い筆です。

朱色の軸が目を引く1本です。直径はいちばん細い一方で、穂丈は25mmと、いたち面想（21mm）より長めです。

## 6本の比べ方と、水墨画での使いどころ

### 穂首の太さと長さの一覧

6本を並べると、穂首の太さは2.5mmから10.5mmまで、穂丈は21mmから57mmまで違います。

| 筆 | 種類 | 原毛 | カタログの用途表示 | 直径 | 穂丈 |
| --- | --- | --- | --- | --- | --- |
| 墨華 | 大筆 | イタチ・羊毛 | 楷書向き（短鋒） | 10.5mm | 47mm |
| 一揮掃雲 | 大筆 | 天尾・狸・羊毛・ハラ毛 | 楷書向き（長鋒） | 10.5mm | 57mm |
| 研精 | 中筆 | 羊毛・馬毛 | 中字用 | 8.0mm | 40mm |
| 蓬莱山 | 小筆 | イタチ・馬毛 | 細字・漢字用 | 6.5mm | 30mm |
| いたち面想 | 面相筆 | イタチ・馬毛 | （面相筆） | 4.0mm | 21mm |
| 清芬 | かな筆 | イタチ | 仮名用 | 2.5mm | 25mm |

太い順に、大筆の墨華と一揮掃雲（どちらも10.5mm）、研精、蓬莱山、いたち面想、清芬となります。用途表示は書道のための分類ですが、水墨画では「どのくらいの細さの線を引きたいか」が選ぶときの目安になります。

### 最初の2本と、次に足す1本

水墨画を始めるときに最初にそろえる筆は、大筆1本と小筆1本の2本で十分です。大筆は竹や松の幹など広い面に、小筆は細い枝や文字の書き込みに使います（詳しくは[水墨画の道具・画材完全ガイド](https://www.sumieart.art/blog/sumi-e-essential-tools-guide)）。

6本のなかから最初の2本を選ぶなら、大筆は墨華か一揮掃雲、小筆は蓬莱山が候補になります。墨華は穂先が少し短めの大筆で、カタログでは初心者に最適と説明されています。一揮掃雲は穂丈57mmの長い穂首に、4種類の毛を合わせた大筆です。

その次に1本を足すなら、描きたい線から選ぶのが分かりやすい方法です。たとえば[竹の描き方](https://www.sumieart.art/blog/sumi-e-bamboo-painting-how-to)では、幹はやや硬めの中筆が扱いやすく、葉には穂先の利く細筆が向き、節は細筆や中筆の穂先だけを使う、と紹介しています。

- 広い面や太い線を描きたい：大筆の墨華、一揮掃雲
- まとまりのある、やや太めの線を引きたい：中筆の研精
- 細い枝や、作品に添える文字を書きたい：小筆の蓬莱山
- 葉先や細部など、さらに細い線を引きたい：面相筆のいたち面想、かな筆の清芬

これはあくまで目安です。同じ筆でも、穂先だけを使うか、穂首を寝かせるかで線の太さは大きく変わります。実際に和紙の上で線を引き、手になじむ1本を見つけてください。

## 筆を長く使うための手入れ

筆は、使い終わったら必ず水で洗い、穂先を整えてから吊るして乾かしましょう。かけひもの付いた筆なら、そのまま吊るせます。こうした手入れが、筆を長持ちさせるコツです（[水墨画の道具・画材完全ガイド](https://www.sumieart.art/blog/sumi-e-essential-tools-guide)）。

## 熊野で筆に触れる｜筆の里工房と熊野筆まつり

熊野町には、筆の博物館「熊野町美術博物館 筆の里工房」（熊野町中溝5-17-1）があります。1994年9月に開館し、2026年4月に今の名前になりました。開館時間は9:30〜17:00で、月曜日（祝休日の場合は翌平日）と年末年始は休館です（出典：[筆の里工房](https://fude.or.jp/jp/about/overview/)）。

毎年秋分の日には「熊野筆まつり」が開かれます。筆の市や大作席書などが行われ、1日だけの開催に毎年5万人ほどが訪れます。2026年は第92回が9月23日に開かれました（出典：[熊野町「熊野筆まつり」](https://www.town.kumano.lg.jp/11/2/1/2/4430.html)・[熊野町のお知らせ](https://www.town.kumano.lg.jp/announcement/8184.html)）。

## よくある質問（FAQ）

### Q. 熊野筆とは何ですか？

A. 広島県安芸郡熊野町でつくられる筆です。江戸時代末期に始まり、1975年に筆として全国で初めて国の伝統的工芸品に指定されました。熊野筆事業協同組合は、書筆・画筆・化粧筆・刷毛を熊野筆としています。「熊野筆」は組合の団体商標で、組合の認証を受けた筆だけが「熊野筆®」を名乗れます。

### Q. 熊野筆はどうやって作られますか？

A. 熊野筆事業協同組合は、書筆の作り方を下仕事・台仕事・仕上げの3段階、12の工程で説明しています。穂首は芯に衣毛を巻き、根元を麻糸で締めて作ります。工程のほとんどは手作業で、穂首を一人ですべて作れるようになるまで最低10年かかるといわれます。

### Q. 羊毛の筆とイタチの筆はどう違いますか？

A. 熊野町の説明では、羊毛（実際には山羊の毛）は柔らかく細いながら弾力があり、墨をよく含みます。イタチは弾力があり、穂先がよくまとまり、すべりも良い毛です。2種類以上の毛を合わせた兼毫の筆は、その中間のかたさとされています。

### Q. 面相筆とは何ですか？

A. 穂先がとても細い筆で、繊細な線や細部を描くのに使います。名前は人物の顔を描くのに使ったことに由来するといわれます。この記事で紹介した「いたち面想」は、イタチと馬毛を合わせた面相筆で、穂首は直径4.0mm、穂丈21mmです。

### Q. 水墨画を始めたばかりです。6本のうちどれから選べばいいですか？

A. まずは大筆1本と小筆1本をそろえるのがおすすめです。6本のなかでは、大筆の墨華か一揮掃雲と、小筆の蓬莱山がその組み合わせにあたります。そのうえで、まとまりのある線には中筆の研精、さらに細い線や細部には面相筆のいたち面想やかな筆の清芬、と描きたい線の細さで足していくのがひとつの目安です。

## まとめ

- 熊野筆は広島県熊野町でつくられる筆で、1975年に筆として全国で初めて国の伝統的工芸品に指定されました。
- 穂首は、選毛・毛組みから糸締めまで、ほとんど手作業で作られます。
- 羊毛・イタチ・馬毛など、毛の種類と組み合わせで筆の性質が変わります。
- 熊野町で作られた6本は、大筆から面相筆・かな筆まで、穂首の直径が2.5mmから10.5mmまであり、描きたい線の太さで選べます。

筆を手にしたら、次は線を引く練習です。[水墨画の運筆 練習方法](https://www.sumieart.art/blog/sumi-e-brushwork-practice-5-steps)で、かすれ・にじみ・濃淡の基本を身につけていきましょう。

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![Jin（神雲）](https://www.sumieart.art/hubfs/IMG_3607-2.jpg)

Jin（神雲）

水墨画家 / Sumi-e Artist

墨絵アーティスト・カリグラファー 西洋カリグラフィーと墨絵を融合させた独自のスタイルを確立し、文字と線、余白が響き合う作品を制作しています。この東西の技法の融合により、文化の境界を越えた新しいアートの可能性を探究しています。 現在は国際墨友会理事として活動し、Art Beyond Boundariesでは審査員特別賞「三田村有純賞」を受賞しました。伝統を大切にしながら、現代に生きる墨絵の表現を世界に向けて発信し続けています。‍

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      "text" : "熊野筆事業協同組合は、書筆の作り方を下仕事・台仕事・仕上げの3段階、12の工程で説明しています。穂首は芯に衣毛を巻き、根元を麻糸で締めて作ります。工程のほとんどは手作業で、穂首を一人ですべて作れるようになるまで最低10年かかるといわれます。"
    },
    "name" : "熊野筆はどうやって作られますか？"
  }, {
    "@type" : "Question",
    "acceptedAnswer" : {
      "@type" : "Answer",
      "text" : "熊野町の説明では、羊毛（実際には山羊の毛）は柔らかく細いながら弾力があり、墨をよく含みます。イタチは弾力があり、穂先がよくまとまり、すべりも良い毛です。2種類以上の毛を合わせた兼毫の筆は、その中間のかたさとされています。"
    },
    "name" : "羊毛の筆とイタチの筆はどう違いますか？"
  }, {
    "@type" : "Question",
    "acceptedAnswer" : {
      "@type" : "Answer",
      "text" : "穂先がとても細い筆で、繊細な線や細部を描くのに使います。名前は人物の顔を描くのに使ったことに由来するといわれます。この記事で紹介した「いたち面想」は、イタチと馬毛を合わせた面相筆で、穂首は直径4.0mm、穂丈21mmです。"
    },
    "name" : "面相筆とは何ですか？"
  }, {
    "@type" : "Question",
    "acceptedAnswer" : {
      "@type" : "Answer",
      "text" : "まずは大筆1本と小筆1本をそろえるのがおすすめです。6本のなかでは、大筆の墨華か一揮掃雲と、小筆の蓬莱山がその組み合わせにあたります。そのうえで、まとまりのある線には中筆の研精、さらに細い線や細部には面相筆のいたち面想やかな筆の清芬、と描きたい線の細さで足していくのがひとつの目安です。"
    },
    "name" : "水墨画を始めたばかりです。6本のうちどれから選べばいいですか？"
  } ]
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