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「美は国境を越えて2026」水墨画ライブペイント|小林東雲先生が屏風に描いた富士山と松【動画連動】

国際公募展「美は国境を越えて2026」(国立新美術館)の授賞式で、小林東雲先生が行った山水画のライブペイントを紹介します。大使の一筆から、屏風に松・岩・遠景・富士山・月を描き、落款を入れるまでの約16分を、チャプターと見どころで解説します。

2026.09.19

2026年1月31日、国立新美術館で開かれた国際公募展「美は国境を越えて2026」の授賞式で、主催する国際墨友会の会長・小林東雲先生(こばやし とううん)が、山水画のライブペイントを行いました。来賓の大使が最初の一筆を入れ、小林東雲先生が大きな白い屏風に松・岩・水辺・遠景・富士山・月を描いて、最後に落款(らっかん。作品に入れる作者の署名)を入れて仕上げています。

その全工程は、国際墨友会のチャンネルで15分46秒の動画として公開されています。この記事では、展覧会の概要とあわせて、動画のチャプターに沿って制作の流れと見どころを紹介します。

この記事で分かること。

  • 授賞式のライブペイントで描かれた山水画の構成
  • 「美は国境を越えて2026」の会期・会場・主催
  • 動画のチャプターで追う制作の流れ
  • 近景を濃く、遠景を淡く描き分ける見どころ

「美は国境を越えて2026」の授賞式で描かれた山水画

山水画(さんすいが)は、山や水辺の風景を描く東洋画の画題です。このライブペイントで描かれたのは、右手前に大きな松と岩、中ほどに水辺、左奥に小さな木々の見える陸地、中央に富士山、左上に月を置いた山水画です。最後に、画面の左上へ落款が入ります。

描かれたのは、舞台に立てた、人の背丈より高い大きな白い屏風です。屏風いっぱいに、松の枝が大きく張り出しています。

「美は国境を越えて2026」とは

「美は国境を越えて」(英語名 Art Beyond Boundaries)は、国際墨友会が主催する国際公募展です。2026年は第23回にあたり、東京・六本木の国立新美術館で開かれました(国立新美術館 アートコモンズ)。

項目 内容
名称 国際公募展「美は国境を越えて 2026」(Art Beyond Boundaries 2026)
第23回
会期 2026年1月22日(木)〜2月1日(日)
会場 国立新美術館 展示室2A(東京都港区六本木7-22-2)
主催 国際墨友会(International Association of SUMI)
作品ジャンル 墨絵・書・墨絵を主体にした絵画一般・写真・データ出力
参加 36か国(公式サイト)

公式サイトは、絵画・書・映像・立体造形など多彩な表現が集まる展覧会だと紹介しています。審査員には、小林東雲先生のほか、三田村有純先生・高畑常信先生・島尾新先生の名前が挙がっています。出品作品を収めた図録(PDF)も、公式サイトで無料公開されています(Art Beyond Boundaries 公式サイト)。

小林東雲先生は自身のサイトでも紹介しています。墨絵を中心とした展覧会として始まり、交流が広がるにつれてジャンルや国を越えて作品が集まるようになり、今ではアジア・太平洋地域だけでなく欧州からも出品があります(小林東雲先生のサイト)。

授賞式のライブペイント|大使の一筆から始まった山水画

ライブペイントが行われたのは、会期終盤の2026年1月31日に開かれた授賞式です(E.N.International の報告)。会場は、展覧会と同じ国立新美術館です。舞台の背面には「国際墨友会 記念式典」「International Association of SUMI Awards Ceremony」と映し出されていました。

動画のチャプターによると、制作は「大使による一筆」から始まります。来賓の大使と小林東雲先生が屏風の前に並び、大使が最初の筆を入れます。続いて小林東雲先生が、屏風の右上から大きく弧を描く松の幹を引いていきます。

動画で見るポイントは、手前の松と岩から、奥の富士山と月へ、墨の濃さを変えながら描き進める流れです。制作の開始から落款までが、15分46秒に収められています。

制作の流れ|動画のチャプターで追う

動画の説明文には、次の9つのチャプターが付いています。見たい工程から再生できます。

時間 チャプター
00:00 制作開始・大使による一筆
00:43 松を描く
01:30 松の葉を描く
03:12 岩を描く
05:33 背景を描く
08:00 遠景を描く
10:21 背景の山を描く
12:02 月を描く
15:33 サイン

チャプターの順を見ると、松と岩の近景から始まり、背景・遠景・富士山・月へと、手前から奥へ描き進めていることが分かります。

近景:松と岩

松は、屏風の右上から大きく弧を描く幹から始まります。枝先に松葉を重ねたあと、松の下に岩(崖)を描いていきます。松と岩は、濃い墨の太い筆致です。チャプターの時間で見ると、00:43から05:33までの約5分が、この近景にあてられています。

中景と遠景:水辺と木々

背景(05:33〜)では、画面の中ほどに横へ引く線で水辺を描きます。遠景(08:00〜)では、左奥に小さな木々の見える陸地を描き足します。どちらも、近景に比べて淡い墨の細い線です。

富士山と月、そして落款

背景の山(10:21〜)で、画面の中央に富士山が現れます。月(12:02〜)は画面の左上に描かれます。最後のサイン(15:33〜)で、画面の左上に落款を入れて仕上げます。

見どころ|近景は濃く、遠景は淡く

山水画では、手前(近景)・中ほど(中景)・奥(遠景)を描き分けて、画面に奥行きを出します。このライブペイントでも、近景の松と岩は濃い墨の太い筆致で、遠景の木々や中央の富士山は淡い墨の細い線で描かれています。手前から奥へ描き進めながら、墨の濃さと線の太さを変えていく過程を、動画で通して見られます。

もう一つの見どころは、画面の大きさです。人の背丈より高い屏風に向かって、小林東雲先生は立ったまま腕を大きく使って線を引き、画面の下の方は身をかがめたり膝をついたりして描いています。筆も大小を持ち替えています。机の上の紙に描くのとは違う、全身を使った制作の様子が分かります。

近景・中景・遠景の描き分けは、山水画の描き方で基本から紹介しています。

「美は国境を越えて」をもっと知る

前年(2025年)の「美は国境を越えて展」でも、小林東雲先生のライブペインティングが行われています。その動画は、「美は国境を越えて2026」に出品した記録の記事(鵺とコカトリスで挑んだ公募展出品体験談)で紹介しています。

2026年4月には、「美は国境を越えて(Art Beyond Boundaries)」の名を冠した展覧会が、スペインのボルハでも開かれました(ボルハ展レポート)。

小林東雲先生と小林東晴先生の作品は、展示会レポート「陰と陽の系譜」でも紹介しています。

よくある質問(FAQ)

「美は国境を越えて2026」はいつ、どこで開かれましたか?

2026年1月22日から2月1日まで、東京・六本木の国立新美術館(展示室2A)で開かれました。主催は国際墨友会で、第23回にあたります。

小林東雲先生のライブペイントはいつ行われましたか?

2026年1月31日に国立新美術館で開かれた授賞式で行われました。舞台の背面には「国際墨友会 記念式典」と表示されていました。

ライブペイントでは何を描きましたか?

山水画です。大きな白い屏風に、来賓の大使が最初の筆を入れ、小林東雲先生が松・岩・水辺・遠景・富士山・月を描いて、最後に落款を入れました。

動画はどのくらいの長さですか?

15分46秒です。説明文に9つのチャプターがあり、見たい工程から再生できます。

「美は国境を越えて」にはどんな作品が出品されますか?

国立新美術館の案内では、墨絵・書・墨絵を主体にした絵画一般・写真・データ出力です。公式サイトは、絵画・書・映像・立体造形などの作品が集まると紹介しており、2026年は36か国が参加しました。

前年(2025年)のライブペインティングも見られますか?

はい。「美は国境を越えて2026」への出品体験談の記事(鵺とコカトリス)で、2025年の回のライブペインティング動画を紹介しています。

まとめ

  • 2026年1月31日、「美は国境を越えて2026」(国立新美術館、1月22日〜2月1日、主催 国際墨友会)の授賞式で、小林東雲先生が山水画のライブペイントを行いました。
  • 来賓の大使の一筆から始まり、屏風に松・岩・水辺・遠景・富士山・月を描いて、落款で仕上げています。動画は15分46秒で、9つのチャプター付きです。
  • 近景は濃く太く、遠景は淡く細く。手前から奥へ描き進める山水画の基本を、大きな屏風の上で見ることができます。

動画のチャプターを手がかりに、気になる工程から見てみてください。

Jin(神雲)
Jin(神雲)
水墨画家 / Sumi-e Artist

墨絵アーティスト・カリグラファー 西洋カリグラフィーと墨絵を融合させた独自のスタイルを確立し、文字と線、余白が響き合う作品を制作しています。この東西の技法の融合により、文化の境界を越えた新しいアートの可能性を探究しています。 現在は国際墨友会理事として活動し、Art Beyond Boundariesでは審査員特別賞「三田村有純賞」を受賞しました。伝統を大切にしながら、現代に生きる墨絵の表現を世界に向けて発信し続けています。‍